半分にしてくれって言ったのに

ちょうど私がイタリアを旅した時、中学時代の友人が留学中で住んでいたので、友人の家にお邪魔して数日を過ごす事が出来ました。そして、友人の授業のない日にブラブラと市街地を歩いて色々なお店のウィンドショッピングをし、アチコチの美味しいというお店に立ち寄って過ごしたのです。
 朝食はバールでカプチーノとパンを食べ、少し歩いては何かをつまみ、たくさん歩いてはお茶を飲み、また歩いてジェラートを食べ、お腹もすく事なく常に満たされた状態だったのです。
 ある通りに行くと切り売りのピッツアを並べたお店がありました。レストランで食べるような薄焼きでも丸いのでもなく、四角い天板で焼き上げたピッツアです。フレッシュジュースもそのお店の自慢の1つだったようなので、喉も乾いた私たちはお店に入りました。
 お店に入るとやはりチーズのいい香りで、並んでいるピッツアには黒オリーブがちりばめられたものがありとても美味しそうなのです。ジュースを頼んでスタンド式のテーブルで飲んでいましたが、どうしてもあの黒オリーブののったピッツアが食べたくなってしまったのです。でも、お腹はあまり空いてはいなかったのです。
 天板の中を見ると切ってある大きさもまちまちで、きっと量り売りに違いないと思った私は、そのカットしてある1つの半分を下さいと言ったのです。友人も私より少し上手になっているイタリア語で何やら話してくれていますので大丈夫だろうと思っていました。  
 しばらくして暖められたピッツアが出来たと呼ばれました。私はピッツアの並べられたカウンターに暖められたピッツアを取りに行き、お皿に載せられたピッツアをみて驚きました。なんとそこには二つ折りにされたピッツアが乗せられていたのです。私はちゃんと半分の量にしてくれと頼んだはずだったのに、確かに見た目は半分になっていますが、重さ的にも体積的にも何にも変わらない状態で渡された事に大笑いしてしまったのです。
 結局、お皿の上のピッツアは半分しか食べる事が出来ませんでした。